展示会活用事例
日幸電機株式会社様インタビュー
「6つの工夫で昨年を超える名刺を獲得」
日幸電機様は、2023年にテクノフロンティアにご出展いただいた際、非常に多くの方がブースに来場しました。1コマのブースにも関わらず、非常に盛況で注目を浴びました。
2024年にも、テクノフロンティアにご参加いただき、昨年とは違う新たな工夫で今年も成功を収めました。その工夫点について、昨年に続き、インタビューさせていただきました。
今回のインタビューでは、4名の方にお話を伺いました。日幸電機株式会社 代表取締役社長 大條 晋也氏、営業部 営業G 課長 岩佐 久幸氏、同じく営業G 係長 佐々木 優介氏、製造統括部 生産技術G 阿部 真弓氏、そして、株式会社プラグ 渕上 悠人氏です。
このインタビューの内容は、動画でもご覧いただけます。
現場のカイゼンで成功へ導く
(大條)
日幸電機様は、宮城県亘理郡に本社を構える、トランスの設計・製造・販売をおこなっている会社です。お客様のご要望に合わせてオーダーメイドでトランスを製造しています。2022年4月1日より本社・亘理工場で使用する電力は、100%再エネ電気(RE100)を採用し、環境対応を推し進めています。また、2023年4月からは教育事業にも取り組み、日本の未来に貢献できる企業を目指しています。

(大條)
今年もテクノフロンティアに出展しました。展示会への出展の目的は、「まずは弊社のことを知ってもらうこと」です。展示会では「リーチ」「引き合い」「受注」という結果を求めがちですが、まずは、弊社の知ってもらい、社名を覚えてもらうことが重要だと考えています。
(大條)
今年のテクノフロンティアの初日は集客に苦戦しました。その大きな原因は、お客様の移動導線や視点が実際に想定していたものと違っていたことです。
(岩佐)
今回の展示の目玉として考えていたことが、初日はいずれもうまく機能しませんでした。そこで、二日目以降の「シン化」へ向けて、再準備しました。その結果、2日目、3日目は大盛況となり、結果として昨年度の447枚を大幅に上回る499枚の名刺交換を達成することができました。
(工夫点1) SNSで出展者とつながる
(岩佐)
展示会会期前から、SNSで他社出展社様と「コメント」「いいね」「リポスト」でつながり、展示会当日もブースへお邪魔させていただきました。撮影・掲載許可を得たところ、相手側の企業様も我々のブースに来てくださり、撮影やSNS掲載にご協力いただきました。訪問先のブースの写真・感想をお互い、SNSにて発信しました。
弊社のマスコットキャラクターに扮した「リアルNIKKOちゃん」が日幸電機のPR大使として訪問し、こちらも好評をいただきました。出展者同士で展示会を盛り上げることができ、SNS時代の新しい形の展示会の活用方法だと感じています。
会期終了後もそのつながりは強く、現在も日常的にお互いのSNSを共有・コメントし合い展示会以降の盛り上がり、さらには他の展示会出展時も盛り上げていただいております。今回のテクノフロンティアでの、初めての受注もこのつながりから引き合いをいただいたものでした。改めて、一緒に出展している企業同士でSNS&リアルで盛り上がっていくことの重要さを実感しました。
(工夫点2) 展示ブースのカイゼン
(岩佐)
展示会初日、思ったようなリーチの獲得ができていなかった為、「なぜ来場者の皆様がブースに立ち寄らないのか?」を佐々木リーダーが中心となって、全員で考えました。その考えをもとに初日閉幕後、ブースの大改造をしました。ブース前を左から右から前から歩いてみて、掲示物や展示品の位置をより目に入りやすい位置・高さに変更しました。
(佐々木)
お客様がブースへ入ってもらう間口を、展示物や人で埋めてしまい入り口を塞いでしまっていたため、お客様が入りにくいレイアウトとなってしまっていたことが原因でした。そこで、お客様の出入り口を最大限に広げ、同時に多くの方がブースへ入れるように配置変更しました。展示物もその導線となるよう、展示位置を変更し、ぐるっと一周できるようなレイアウトに変更しました。それに合わせ、ブース説明員のフォーメーションと役割分担を再度決め直しました。

(工夫点3) 「体験」で注目を集める
(岩佐)
弊社はトランスの会社ですので、ブースで来場者様に「巻き線体験」をしていただくことを考えました。トランスを取り扱う方が多いテクノフロンティアならではで、多くの方に注目いただき、実際に体験していただきました。
巻き線体験している方を見て、「やりたい」という方が続出し、人だかりができるほどでした。その結果、待ち時間にブースを見ていただくことにもなりました。展示会終了後のSNSでは「巻き線体験をしたかった」という投稿もいただき、次回以降も継続していこうと考えています。

(工夫点4) キャッチコピーの工夫
(渕上)
前回実施したアンケートの結果、お客様がトランスを発注する際、知っている会社や過去に発注した会社をまずは候補に考えるということがわかりました。そこで、その候補先になるために、まずは日幸電機を認知していただくことが大事だと考え、製品をPRするコピーを工夫しました。日本の工場で一貫して生産していることをPRするために、「産地直送」「新鮮なトランス」といった、これまで聞いたことがないようなコピーをPOPにして、来場された方に向けてPRしました。
(岩佐)
社員が扮した「リアルNIKKOちゃん」の人気もすごかったのですが、渕上さんの人気も非常に高く、写真を撮っていく方もいらっしゃいました。
(工夫点5) オリジナルキャラで誘引
(岩佐)
2024年1月、東京・秋葉原に新拠点「サテライト★アキバ」を新たに開設しました。秋葉原という土地柄を踏まえて、日幸電機のキャラクター「NIKKOちゃん」を誕生させました。
「日幸電機×秋葉原」をコンセプトにしたキャラクターで、当初はLINEスタンプを目的として製作されましたが、取引先をはじめ、大好評だったこともあり、展示会にもNIKKOちゃんの力を借りることにしました。「LINEスタンプやオリジナルグッズをプレゼントします」と、SNS上で告知したところ、LINEスタンプを求めて来場してくださった方やオリジナルグッズを求めて来場してくださった方もいらっしゃいました。NIKKOちゃんLINEスタンプは、現在も販売中です。
NIKKOちゃんというキャラクターが生まれたことで、作者だけでなく社内にも数名が「NIKKOちゃん盛り上げ隊」として活動してくれています。その結果、今回の展示会で、社員が扮装した「リアルNIKKOちゃん」が誕生しました。
(阿部)
髪型や服装などをキャラクターそっくりにコスプレした「リアルNIKKOちゃん」として、展示ブースでお客様のアテンドを行いました。また、自社ブースだけでなく、出展者様のブースにもお邪魔して、写真撮影などを行い、お互いのブースを盛り上げるようにしました。

(工夫点6) バックヤードの2S活動
(阿部)
ブースのバックヤードが、各自の私物やペットボトルの飲み物、差し入れ、会社案内やノベルティで散乱し、ゴチャゴチャになっていました。そのため、アンケート用紙の交換作業も時間がかかってしまい、また会社案内の補充などの作業もしにくくなっていました。そこで、徹底的にバックヤードの整理整頓を行いました。頻繁に使うものをバックヤード入り口手前に置き、ほとんど使わないものをバックヤードの奥にして、ペットボトルに名前を書き、ペットボトルを置くスペースもルール化しました。そうすることで、バックヤードでの作業時間を大幅に短縮して、アンケート用紙の整理で説明員が足りない時間を最低限にすることができました。
全社一丸となって展示会に取り組む
(岩佐)
今年は以上のような工夫をして、展示会に臨みました。また、昨年の工夫点も継続して、実施しています。
(大條)
展示会には、会社一丸で取り組んでいます。開催前には、参加者全員が説明員をできるよう、過去のアテンド内容を基にブースの仮設営に合わせて、練習会(勉強会)を開催しています。営業のみならず各部署から説明員として参加し、初めて展示会に参加するメンバーを含めて、全員が営業活動・技術紹介を行う事により自社を知り、お客様の声に直接触れる機会をつくることができました。

(大條)
毎回、展示会参加の成果を見える化するために、KPIとして「アンケート枚数(アテンド目標数)」を設定しています。その数字を達成することが、その後の引き合いや受注につなげていくために非常に重要な数値目標であるという認識を説明員全員で共有しています。その数値目標を達成するために何をするのかが、展示会の面白さだと考えています。
