【ビジネスデータ】 2050年代には、日本の人口が1億人を下回ることに
月刊情報誌『JMAマネジメント』の連載記事の一部をご案内いたします。
『国勢調査』をもとに、全国の将来の出生、死亡、ならびに国際人口移動について仮定を設け、これらに基づいてわが国の将来の人口規模や年齢構成などの人口構造の推移について推計を行っているのが、国立社会保障・人口問題研究所の『日本の将来推計人口』である。
「平成29年推計」では、死亡率を中位仮定として、出生率が中位仮定(1.44)、高位仮定(1.65)、低位仮定(1.25)の3つの仮定で将来推計人口を算出している。
人口総数は、2015年の国勢調査では1億2,709万人であったが、今後はどうなるのだろうか。出生中位推計の数字をもとに見てみたい。
日本の人口は、2040年に1億1,092万人、2053年には9,924万人と1億人を下回る。2065年は8,808万人と、その後も大きく減少していくものと見込まれている。
さらに戦後増えつづけていた生産年齢人口(15〜64歳)は、1995年の国勢調査では8,726万人に達していたが、その後減少、2015年の国勢調査では7,728万人と、約1,000万人減った。2040年には5,978万人と6,000万人を割り、2065年には4,529万人と、2015年の約6割程度となる見込みだ。
一方、増えつづけるのが65歳以上の老年人口の割合である。2015年現在は26.6%で4人に1人を上回る程度だが、2040年に35.3%に、2065年には38.4%と2.6人に1人が老年人口となる。つまり、社会の中心となるのが高齢者となるということだ。
わが国の人口減少は確実に進む。社会制度や産業構造など、さまざまなことが変化せざるをえなくなる。ビジネスもそういった変化にいかに対応できるかが課題となっていくだろう。今後、企業の長期ビジョンなどにも、このような数字を盛り込んでいかなくてはならないのかもしれない。