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バリューチェーン構造からレイヤー構造へ|
かく語りき コマツ 特別顧問 野路國夫編 3/3

本コラムは2020ものづくり総合大会にてものづくり貢献賞を受賞した檀上にて講話頂いた内容をJMA GARAGE TEAMの視点でまとめたものです。

バリューチェーン構造からレイヤー構造へ

レイヤー構造

ひとくくりに製造業と言っても、様々な業種・業態の企業がいます。

デジタル化が進むにつれて、今まではバリューチェーン構造で語られていた産業界が、今後はレイヤー構造へ変換していくと言われています。

早稲田大学の根来先生のレポートに詳しくレイヤー構造については語られていますのでご参照ください。

ものづくりに関連する企業にとってはレイヤー構造への変換が大きなポイントになってきます。

例えば今まではKOMTRAXは組み込みソフトメインなためオープン化されていませんでした。つまりスマホアプリを作れるようなOSとアプリのような状況にはなっていなかったのです。

これが日本のソフトウェアの弱点になっているケースが近年多くなってきました。

これからは各企業がどのレイヤーに所属するのか、そして自社の強みは何かを見出すことが重要になってきます。デジタルの時代だからハードをやっている企業が弱体化するわけでなく、自社の強みとレイヤー構造のどこに注力するか選択する事が非常に重要になってきます。

モノの側面では、ブルドーザーを自動で走らせるための少しのソフトウェアのアップデートで大幅な性能向上が可能になっています。そのためにもレイヤー構造にして、早く簡単にアップデートできる、また他社にオープンにできる状態にしておくことがとても重要になるのです。

コトの側面では、いままでコマツは顧客の施工の一部を担当していただが、施工全体に対してサービス提供していかないと、本当の意味では顧客の生産性は向上しません。

施工全体をみながらサービス提供をすることがスマートコンストラクションの考え方になります。
施工全体を見るためにも、他社も巻き込めるようにLADLOGというプラットフォームを構築しています。

プラットフォームを提供するためにも、ここでも自社の強みをきちんと認識していく必要があります。

また講演の最後に参加者へチャレンジについて話をされました。

今、危機的に感じているのは、若い人達がチャレンジしているのか??という事です。
例えば一部の開発費をチャレンジする内容に振り分ける事がとても重要です。なぜならば高い目標にチャレンジして失敗すると人はそこで成長するからです。

そのためにも、経営者やマネジメントがこれをやってどれくらい儲かるのかという質問をチャレンジする内容に関してはしない。

そして20代、30代にまかせ、9割は失敗するかもしれないが、そこで人が成長する事がとても企業や組織には重要になるとメッセージを発信されていました。

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