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【#20:2類型ある企業成長の取り組み】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート

日本能率協会の上席アドバイザーエグゼクティブフェローの五十嵐氏による本連載コラム。
今回のコラムでは、企業が持続的成長フェーズから飛躍的成長フェーズへステージアップするための、非連続成長の手段をご紹介します。

企業の成長には、持続的(連続的)成長と非連続成長の2類型があります。

Chart20:2類型ある企業成長の取り組み

持続的な成長とは

既存事業の継続的、安定的な成長を指すのが、「持続的な成長」です。
企業は、まず持続的成長を図る戦略をつくり、その実現に向けて事業を推進することが求められます。

そして、持続的成長が確実に実現している状況を確認した後に、この次に説明する、イノベーションや事業ポートフォリオの変革等を伴う「非連続成長」の戦略実現を目指します。

非連続成長とは

現在保持する事業を、従来の成功体験に基づいた延長線上の事業継続ではなく、事業のかたちやドメインを変えていくのが、非連続成長です。
自らの資源だけによる取り組み(自前主義)を排除する必要があるという前提のもと、現在、多くの企業が
・M&A(事業買収、出資を伴う事業提携、事業売却)を介して新規事業に参入する
・新興市場に参入する足場をつくる
・事業の構造転換、改革を成し遂げる
などに取り組み、事業の成長を計っています。

M&A(事業買収や出資を伴う事業提携)による非連続成長には、大きな企業成長の効果が期待できる一方で、高いリスクをも抱えています。
買収や出資を伴う事業提携に際しては、そのリスクを認識し、その低減策、回避策を十分に事前検討することが必要で、リスクを認識せずM&Aによる非連続成長に取り組むことは避けるべきでしょう。

五十嵐氏への社内研修・登壇等のご依頼はこちらのリンクからお受けしております
https://mono-solution.com/form/contact.html

五十嵐 弘司
1980年に味の素(株)入社、バイオ精製工程のプロセス開発に従事。1998年からアメリカ味の素(株)アイオワ工場長、技術開発センター長を経て上席副社長。2009年、味の素(株)執行役員経営企画部長、その後、取締役常務執行役員、取締役専務執行役員に就任。
中期経営計画の策定、M&Aの実務実行など、味の素(株)で経営の中枢を担う。また、技術統括・情報統括として、イノベーションの実現、グローバル展開、ICT活用やデジタル化を推進した。
現在、一般社団法人日本能率協会上席アドバイザー エクゼクティブフェロー、公益社団法人企業情報化協会上席顧問 エクゼクティブアドバイザー等を歴任し、日本産業界の再成長にむけ取組み中。
「競争優位を実現する成長戦略と経営基盤」ほか、企業経営に関わる多数の講演実績がある。著書「技術者よ、経営トップを目指せ!」(2019年11月、日経BP)を出版。

近日公開予定のChart(各記事公開後にリンクが貼られます)

Chart15:企業価値を算出する方法(DCF法)
Chart16:企業のかたち
Chart17:経営のスタンス
Chart18:「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略①
Chart19:「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略②
Chart20:2類型ある企業成長の取り組み
Chart21:M&Aのプロセス
Chart22:M&Aの領域設定
Chart23:M&Aを成功に導く要因

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