【#23:M&Aを成功に導く要因と失敗の要因】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート
日本能率協会の上席アドバイザーエグゼクティブフェローの五十嵐氏による本連載コラム。
今回のコラムでは、M&Aの成功と失敗を分けるポイントをご紹介します。
これまでのコラムでは、M&AのプロセスやM&Aの領域設定についてご説明しました。
本コラムでは、それらの集大成として、M&Aを成功に導く要因と失敗の要因をまとめたいと思います。
M&Aは目的ではない
M&Aの実行に際しては、M&Aは経営戦略を実現する一つの手段であって目的でないことを心に刻む必要があります。
M&Aが目的化すると交渉が成立した際に、全てが完了したかのような錯覚に陥りがちですが、交渉の成立は当初の目的の実現に向けた始まり、スタートラインに立ったということであって、M&Aを成功に導くためには、契約終了後のステップであるPMI(Post Merger Integration;買収後の経営統合)が極めて重要です。
M&Aを成功に導く要因と失敗の要因
M&Aの成功・失敗はどのようなポイントで分かれるのでしょうか。
それらを
・計画
・資本提携による利益創出の戦略仮説
・目的
・企業価値評価
・買収価格の設定
・交渉
・PMI
このような項目についてそれぞれまとめました。ぜひ各項目をチェックしてみてください。
Chart23:M&Aを成功に導く要因と失敗の要因
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五十嵐 弘司
1980年に味の素(株)入社、バイオ精製工程のプロセス開発に従事。1998年からアメリカ味の素(株)アイオワ工場長、技術開発センター長を経て上席副社長。2009年、味の素(株)執行役員経営企画部長、その後、取締役常務執行役員、取締役専務執行役員に就任。
中期経営計画の策定、M&Aの実務実行など、味の素(株)で経営の中枢を担う。また、技術統括・情報統括として、イノベーションの実現、グローバル展開、ICT活用やデジタル化を推進した。
現在、一般社団法人日本能率協会上席アドバイザー エクゼクティブフェロー、公益社団法人企業情報化協会上席顧問 エクゼクティブアドバイザー等を歴任し、日本産業界の再成長にむけ取組み中。
「競争優位を実現する成長戦略と経営基盤」ほか、企業経営に関わる多数の講演実績がある。著書「技術者よ、経営トップを目指せ!」(2019年11月、日経BP)を出版。
近日公開予定のChart(各記事公開後にリンクが貼られます)
Chart15:企業価値を算出する方法(DCF法)
Chart16:企業のかたち
Chart17:経営のスタンス
Chart18:「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略①
Chart19:「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略②
Chart20:2類型ある企業成長の取り組み
Chart21:M&Aのプロセス
Chart22:M&Aの領域設定
Chart23:M&Aを成功に導く要因