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イノベーションをどう定義するか?|
かく語りき コマツ 特別顧問 野路國夫編 1/3

本コラムは2020ものづくり総合大会にてものづくり貢献賞を受賞した檀上にて講話頂いた内容をJMA GARAGE TEAMの視点でまとめたものです。

講演タイトルは「コマツのイノベーション戦略」です。一般論ではなく、野路氏のコマツでのご経験や取組をとおしてイノベーション戦略についての考え方をお話をいただきました。

イノベーションをどう定義するか?

コマツにおける「イノベーション」とは①社会課題の解決を目指す事、そしてそのなかで②顧客にとっての新しい価値を創造する事と定義しています。

ここでコマツにとっての社会課題とは何か?

コマツを取り巻く外部環境のなかで、特に人手不足が解決すべき社会課題となっています。2026年には128万人の建設技能労働者が不足すると言われており、その数は必要数の1/3にもなると言われています。

1/3の不足とはインフラのキープや新設が難しい状況になる危機的状況だと考えられます。

コマツはスマートコンストラクションなどの新しいサービスを提供し、「顧客=施工現場」の生産性向上を通して人材不足の解決を目指しています。

コマツのイノベーションとは

企業内で新しい取組を進めるにあたり求心力が必要になります。新規事業では先が見通せないことも多く、社会課題解決という方向性が一つの求心力になるのではないでしょうか。

また、イノベーションの阻害要因として、マネジメント層や管理部門を中心として「いくら儲かるのか」とリターンを求める姿勢について警鐘をならしています。

なぜならイノベーションの文脈では、いくら儲かるのかはだれも分からないためだそうです。
ただし、「こんな社会課題を解決したい。」「こんな社会を実現したい。」といった思いを描くことはできます。

コマツの事例では10年後に、生産性の高い現場の構築やインフラのキープを実現し、より働きやすい環境の構築を目指す、といった目標設定が可能なのです。

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