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【#11:グローバル生産体制の構築】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート

日本能率協会の上席アドバイザーエグゼクティブフェローの五十嵐氏による本連載コラム。
今回のコラムでは、海外に生産拠点を置く際に、いかにして現地に適応し、安定生産を行うかについてのポイントを紹介します。

日本企業は、グローバル化を進めるにあたり、競争力を維持するため海外で現地生産することが求められます。
そこで今回のコラムでは、「技術のバリューチェーン」を念頭に、グローバル生産体制の構築について考えてみましょう。

技術のバリューチェーン(復習)

「研究、技術、生産」それぞれの機能について、各社によって厳密な定義は異なりますが、大きくは下記のようにまとめられます。

研究:知の創造のこと
技術:研究で得た知を産業に適用させること
生産:技術で具体化された結果を用いて〝ものをつくる〟こと

そして、「研究、技術、生産」は一直線で繋がる価値創造の活動であるため、バリューチェーンと考える事ができます。
この3つの機能のつながりである「技術のバリューチェーン」は、事業を成立させ、さらに発展進化させる重要なはたらきを担っています。

実行の主体と取り組みの方向性

グローバル化を進め、競争に勝っていくには、研究で生み出された「知」を製品に変換していくことが求められます。
その為には
・現地の環境(現地に特有の原料、ユーティリティー、設備など)に適したものづくり
・現地の市場に適合した製品の生産
が必要となります。

Chart11:グローバル生産体制の構築

「知」の導入にあたっては、研究で生み出された「知」、あるいは国内生産の場で培った技術やノウハウを、海外の生産立地での生産に適用する形に変換・進化(技術開発)する必要があります。

そのために、海外の主要生産拠点の近くに「海外技術センターRTC※」を設置するなど、技術の進化を生産に反映する仕組みが必要となります。

海外技術センターRTCには、管掌する海外工場の市場環境や原料、設備等の特異性を考慮し技術をカスタマイズする機能の他に、安定生産の支援やローカルスタッフの育成、さらに現地特有の情報等を発信する機能を持たせることになります。

※海外技術センター:RTC(Regional Technology Center)と略す。研究組織やマザー機能工場で開発された技術を現地に適合する様に最適化する技術開発を行う。

五十嵐 弘司
1980年に味の素(株)入社、バイオ精製工程のプロセス開発に従事。1998年からアメリカ味の素(株)アイオワ工場長、技術開発センター長を経て上席副社長。2009年、味の素(株)執行役員経営企画部長、その後、取締役常務執行役員、取締役専務執行役員に就任。
中期経営計画の策定、M&Aの実務実行など、味の素(株)で経営の中枢を担う。また、技術統括・情報統括として、イノベーションの実現、グローバル展開、ICT活用やデジタル化を推進した。
現在、一般社団法人日本能率協会上席アドバイザー エクゼクティブフェロー、公益社団法人企業情報化協会上席顧問 エクゼクティブアドバイザー等を歴任し、日本産業界の再成長にむけ取組み中。
「競争優位を実現する成長戦略と経営基盤」ほか、企業経営に関わる多数の講演実績がある。著書「技術者よ、経営トップを目指せ!」(2019年11月、日経BP)を出版。

近日公開予定のChart(各記事公開後にリンクが貼られます)

Chart09:海外赴任のポイント
Chart10:コストダウンとコストカット
Chart11:グローバル生産体制の構築(本コラム)
Chart12:国内と海外の生産マネジメント②
Chart13:国内と海外の生産マネジメント③
Chart14:技術情報 漏洩防止対策

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