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【連載スタート!】~技術者こそ経営者を目指せ!~ イノベーションリーダーが知っておきたい30のチャート

大手企業における「3年後の重要な経営課題」は?

日本能率協会では、全国の主要企業の経営者を対象に「当面する企業経営課題に関する調査」を毎年行っています。

その調査の1つ目の質問項目は、「貴社の経営課題として重要度の高い項目は何か」という超直球の質問。経営者の方からは、「現在の課題」「3年後の課題」「5年後の課題」という3つの観点から、自社や競合、市場の状況を踏まえた示唆に富む回答をいただきました。

詳細な分析は、後のコラムやこちらの報告書に譲るとして、このコラムでお見せしたいのが「大手企業(従業員数3000人以上)の3年後の課題」の近年3年間の推移です。

大手企業における3年後の課題の過去3年間の推移

大手企業における3年後の課題の過去3年間の推移

「収益性向上」が第1位の課題として挙げられる中、2018年から2019年にかけて急上昇しているのが、「デジタル技術の活用・戦略的投資」という課題です。

同調査では、日本企業の積年の課題である「事業構造改革」を特集テーマとして分析も行っており、「事業構造改革に成功している企業群は、そうでない企業群に比べ『技術動向』や『グローバルな産業構造の変化』についての情報を集めている」という結果も出ています。

ビックデータや深層学習、IoTといった言葉を目にしない日はない今、企業の事業革新を進めるのは、経営だけでなく「技術に素養・感度を持った」ビジネスパーソンであることが示された結果とも言えます。

イノベーションリーダーが知るべき30のポイント、連載始まります

さて、このような大きな流れの中で、本コラムにて連載をしていただくことになったのは、味の素の元専務で、現在日本能率協会の上席アドバイザー エグゼクティブフェローの五十嵐弘司(いがらしこうじ)氏です。

五十嵐 弘司

五十嵐 弘司
1980年に味の素(株)入社、バイオ精製工程のプロセス開発に従事。1998年からアメリカ味の素(株)アイオワ工場長、技術開発センター長を経て上席副社長。2009年、味の素(株)執行役員経営企画部長、その後、取締役常務執行役員、取締役専務執行役員に就任。
中期経営計画の策定、M&Aの実務実行など、味の素(株)で経営の中枢を担う。また、技術統括・情報統括として、イノベーションの実現、グローバル展開、ICT活用やデジタル化を推進した。
現在、一般社団法人日本能率協会上席アドバイザー エクゼクティブフェロー、公益社団法人企業情報化協会上席顧問 エクゼクティブアドバイザー等を歴任し、日本産業界の再成長にむけ取組み中。
「競争優位を実現する成長戦略と経営基盤」ほか、企業経営に関わる多数の講演実績がある。著書「技術者よ、経営トップを目指せ!」(2019年11月、日経BP)を出版。

”デジタル化に代表される技術革新の波が押し寄せている今、技術に素養を持ち、経営に精通し実行できる者こそがイノベーションを起こすことができる。”

とは、五十嵐氏の弁。

技術開発からM&Aまで、幅広く深い経験を持つ五十嵐氏に連載いただくのは、日本企業に成長をもたらす経営の在り方や、それを実現する経営戦略を作るうえでポイントとなる「30のChart」です。

著書「技術者よ、経営トップをめざせ! 大手グローバル企業の経営を変えた男が明かす戦略思考」の中でも紹介されている同Chartは、“机上の”とも言える「一般的なフレームワーク」などにはあらず。

五十嵐氏がビジネスの現場で培った知見と経験に基づいて書き溜められ、実際に経営の最前線に立つ方にとって有益となる“実務の泥臭さ”を感じるChartです。

連載コラムでは、日本の産業界に向けたイノベーションの仕掛けづくりを展開するJMAのノウハウも入れつつ、JMA Garage用に1つずつ解きほぐしながら紹介していきます。

お楽しみに!

●近日公開予定のChart(各記事公開後にリンクが貼られます)
Chart01:技術のバリューチェーン
Chart02:生産の2類型
Chart03:事業の2類型
Chart04:事業類型と生産類型の組み合わせ
Chart05:現場の自律性
Chart06:現場を見る視点
Chart07:2種類のPDCA
Chart08:プロジェクト決断のタイミング

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